抜毛症

【私の抜毛症記録4】萎縮していた高校と大学時代

不登校 ✕ 抜毛症の私の社会復帰

こんな私もなんとか高校に滑り込むことができて、新しい生活が始まった。

けれど長らく家に一人で居たせいで、私は同世代の集団がものすごく怖くなってしまっていた。

そして自分でもわかるほど顔がこわばっていた。筋肉が、とくに頬と口周りの筋肉が硬直してしまった、そんな感じ。

 

(大人になった今はだいぶそれはよくなった。声を出して笑うことやマッサージなんかで。でもときどき、一人でいる時間が長くなると、また顔のこわばりを感じる。声もでなくなる。)

 

高校の環境にはとても恵まれていて、友人もできたし、いじめなんかもなかった。

 

中学時代は自分ひとりが大人びている気がしていたけど、ここでは私なんかより周囲のほうがずっと大人だった。

そのことにちょっとショックを受けつつ。

高校時代のおかげでだいぶ人間関係はリハビリできたと思う。

 

でも私の抜毛癖はどうにも治らなかった。

 

同世代の集団というのがどうしてもどうしても苦手で、その中で生活するのは苦しかった。

定期的にやってくるテストも、毎日電車とバスを乗り継いでの登校も。

 

友達の有無に関係なく、高校生活のほぼすべてがストレスで、髪の毛を抜く量は中学時代とくらべても増えてしまった。

 

私はいつも疲れていて、ストレスが消えず、たぶんうつ病だった。

 

この頃になるともう頭皮を隠しきることは難しくなっていて、自分の髪は人から見ても変だということを自覚していた。

後ろや上から見られるのが嫌で、だからクラスの席替えで前のほうになるとものすごく落ち着かなかった。

 

引きこもっていて他の人と関わってこなかったせいで、コミュニケーションに支障をきたしている感じもしていた。一種のコミュニケーション障害だったのかも。

 

とにかく同世代の集団に馴染むことができない。

集団の中では不安感がいつもつきまとっていた。

(同化という意味ではなく、自分の個性を受け入れてもらったり、口調が強い相手とうまくやっていけない、というような意味で)

 

人生最大の挫折を14歳にして味わって、高校時代はそこからなんとか抜け出そうと必死だった。

 

高校〜大学のわたしは、抜毛と人間関係という2つの大きな重荷を抱えていた。

 

この頃から、テスト勉強をするために机に向かうたび、どうしても大量の毛を抜いてしまうようになった。

 

さっきから「大量の毛を~」って言ってるけど一体どれぐらい生えてるんだって気になる人もいるはず。

 

説明を試みると、私はもともとの毛量がとても多くて、一つにまとめて結うとぶっといポニーテールができあがった。

それが高校時代には猫っ毛で少ない髪の人ぐらいになっていた。

 

この頃から美容院に行くのを躊躇うようになる。

全然知らない人から、この頭皮は一体どうしたんだって上から眺められながら、1時間も過ごすなんてとても耐えられない。

 

こんな中でもなんとか希望の大学には進学することができた。
勉強が苦手ではなかったのは、少しだけだけど自分の唯一の自信になった。

 

心理的な特徴

高校〜大学の私の心理的な特徴をまとめるとこんな感じ。

・次になにが起こるかわからないと不安
・長期の鬱 (3~4ヶ月のサイクルで誰とも喋りたくない時期に入る)
・皮膚の悪化
    (ストレスによって多発したニキビが顔中に真っ赤な跡を残していた。)

・集中力の極端な低下
・家族といるときの感情のコントロールが苦手
・集団内では、目立たないように、後ろから見られないようにすることだけを心がけていた。
振り返れなかった。

・慢性疲労
   いつもつかれていて、すぐに眠りたかった。

・ストレスをぎりぎりになるまで感じない
   コップに溜まった水のように一気に溢れて、初めてストレスを受けていたことがわかる。

 

 

大学4年になるまでこんな症状が続いた。

状況としては、学校に行って勉強しさえしていればよかった高校時代のほうがましだった。

 

大学になると長距離の通学に加え、アルバイトと、人間関係の再構築、キャリアを見据えた行動などが何重にも加わってとても辛かった。

 

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