日常で感じたこと

メガサキシティで寿司を食べた話

「シャッター商店街」という言葉がすっかり定着した今日に、嘘みたいに人が通る商店街のど真ん中の寿司屋に入った。

木材を丸出しにして建てられた、古い日本家屋を模倣したような造りの建物。

一階は立ち食いでそこそこ賑わっていたけど、二階の座席はがらんとし、中国人の家族連れと、学生みたいな三人組しかいなかった。

 

出されたものを、 ふざけた鮨だな、と思いながら咀嚼した。

白くないとしか形容しがたい色のぺたっとしたシャリに、薄くて端っこがちぎれてるみたいなネタ。

冗談みたいな謎の和風の音楽は、ときどきヒップホップ調に聞こえた。

 

ふと、ここはどこだろうと思った。

ひょっとして、もしかしてここはメガサキシティなんじゃあないか。

(あの映画の中に出てくる寿司屋はもうちょっと高級そうだったけど。。。)

架空の近未来の日本。しかもストップモーションのアニメーションで作られてる。加えて監督は外国人。

何重もの虚構の中でみた鮨と目の前の鮨が重なって見えた。

©20世紀フォックス

そうか、私は中野サンロードじゃなくメガサキシティで寿司を食べていたのか。

そう納得するとむしゃむしゃ食べられた。

 

家についたら、ガリの匂いのゲップがでた。