アジア映画

台湾 -少年映画漂流記

こんにちは、Genaです。

アジア映画のブログといいつつ、実のところ韓国映画にしか触れてこなかったので、ここら辺で台湾の映画についても思ったことをまとめてみようかな

 


一括りにアジアといえどもその文化の幅は広し。行動様式も様々なわけですが、その中でも感覚がかなり日本と似ているといわれるのが台湾。

親日国家としても評判も有り、旅先としても人気だよね。(私も何度も行った)

そんな台湾映画の印象は、台湾のイメージを反映してなんだかのんびり、ほのぼの、和気あいあい?

そんなゆるーいイメージを抱いて映画を観ていると、絶対に、いつか、ぶっ刺されます。

ぶっ刺されたGenaが語る、
名付けて「台湾映画 爆発する少年心」

『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』

©Yang & His Gang Filmmakers

1991年、エドワード・ヤン監督、原題:牯嶺街少年殺人事件

あらすじ

1960年代初頭の台北。建国高校昼間部の受験に失敗して夜間部に通う小四(シャオスー)は不良グループ〝小公園“に属する王茂(ワンマオ)や飛機(フェイジー)らといつもつるんでいた。 小四はある日、怪我をした小明(シャオミン)という少女と保健室で知り合う。彼女は小公園のボス、ハニーの女で、ハニーは対立するグループ”217”のボスと、小明を奪いあい、相手を殺して姿を消していた。ハニーの不在で統制力を失った小公園は、今では中山堂を管理する父親の権力を笠に着た滑頭(ホアトウ)が幅を利かせている。

1986年、台湾、台北一の繁華街モンガは商業地区として繁栄する裏で多くの極道組織が覇権争いを繰り広げ、抗争の絶えない街だった。ある日、この街に引っ越してきた高校生のモスキートと、モンガで一番の権力を持つ極道の親分の一人息子で校内勢力を仕切っているドラゴンが出会い、意気投合した彼らは青春の日々を謳歌するが…。Wiki

 

始まりはあたかも「ごくせん」のような不良少年たちの青春の日々に過ぎないのですが、このモンガの町の抱える事情はそんな少年たちを放っておいてはくれない。

かくして戯曲にもなれそうな悲劇が幕をあける。。。

 

そうそう、この映画でモンク役を演じていたイーサン・ルァンは、同じ監督の次作『軍中楽園』でも主演してた。こちらも見応えのある映画で見逃せない。

九月に降る風

©Film Mall

2008年、トム・リン監督、原題:九降風

あらすじ

1996年の夏、台湾の新竹市。高校3年生のイェンやタンら7人は、ポケベルで連絡をとり合っていつもつるみながら、何か騒動を起こしては教官室に呼び出される問題児グループだった。彼らの共通点は、時報イーグルスのスター打者、リャオ・ミンシュンの熱狂的なファンであったこと。不良グループ扱いされる7人を心配しブラスバンド部に入部させようとするペイシンや、イェンの恋人であるブラスバンド部のユンも入り乱れ、9人は複雑な人間関係へと突入してゆく。その一方で、世間では野球賭博に絡んだ時報イーグルスの八百長疑惑で激しく揺れていた。(Wikipedia)

マフィアなどは出てこず、他の2作と比べると抗争の色は薄い。

けれど眩しいまでの日々と、そこからの展開の予想を裏切ってくる感じは、間違いなく同じくくりにはいるでしょう。

 

Genaのノート   爆発する少年心:台湾の少年映画の系譜をたどる

制作年順に紹介しましたが、この映画は間違いなくある種の系譜を辿っていると思う。

まず主役になるのは、少年〜青年期の少年グループ。

 

眩しすぎて直視できないような青春のきらめきは、永遠のものではなく、やがてどうしてそうなってしまったの!?と言いたくなるほどの結末を迎える。。。

(ジャンルを読み間違えると衝撃大なのでお気をつけて。)

 

のほほんとした空気感で観ていると、そこからは想像もつかないような展開になるのが共通の落とし穴だと思う。

台湾のじっとりと暑い空気が、なにやら不穏なものを孕みだし、

#バイク  #ヤクザ  #女  #抗争相手

のキーワードで大爆発。

あれにはびっくりする。一体全体なぜ?なにがどうしたらそうなるの?

 

私が最初に観たのが『モンガに散る』だったから、その衝撃たるやだったのですが、

他2作にも出会う中で、決してこの作品が突飛なものではないんじゃないかということに徐々に気が付き始めた。

『牯嶺街少年殺人事件』を原点とする映画史の流れがあるのではないか。

作品をいくつか観直して、やはりこの手の爆発する少年心は、確実に引き継がれているなと確信した。

今回はちょっとそれをまとめたくてブログを書いてみた。

 

台湾人の友人は「台湾はのんびりした雰囲気の背後に、ある種の緊張感を抱えている」と教えてくれた。

特徴的な地理による歴史的な経緯、そして現状を問い続ける活気のある国内の雰囲気による緊張感だと。

きっと台湾人にしかその感覚はわからないのではないかと思う。

だからそこに気が付かない外国人は、この手の映画を観て意表を付かれるのではないかと思う。

私も、現代の台湾を外からのイメージだけで見ていたのだなぁということに気が付いた。

うう〜ん、アジア映画ってめっちゃ面白い!!奥が深い!!

 


台湾映画の魅力は、こちらが期待するほどドラマティックではなく、ストーリーに余白があるところだと思ってる。

激しい展開が多い作品でも、本筋とは関係のない描写がたっぷりあったりとか、どこかに余裕を感じる。

時間がゆっくり流れるところに台湾の美学、芸術性も感じられる。

書いてたらまた台湾に行きたくなってきた!っていうか住みたい!

#我喜歡台灣電影

#我想住在台灣

 

小明への淡い恋心を抱く小四だったが、ハニーが突然戻ってきたことをきっかけにグループ同士の対立は激しさを増し、小四たちを巻き込んでいく。。。(公式サイト)

 

この映画は実際にあった事件に衝撃を受けたヤン監督が大人になってから映画化したという背景がある。

4時間の大長編で、いろいろな小話を含みながら物語はゆっくりと進む。

出てくる少年たちは夜間学校のクラスメイトという設定だけど、夜間ということもあってか、それともこの年頃だからか、仲間内で大きな年齢差があるように見えるのがなんとも不思議な味を出してた。

そうそう、それから印象的だったのは日本家屋、日本刀など日本のモチーフがよく出てくるところ。被植民地ならではで、はっとさせられる。

※実際の事件についてはこちらブログが詳しいので、気になる方はぜひ。

 

『モンガに散る』

©1 Production Film

2010年、ニウ・チェンザー監督、原題:艋舺

あらすじ

1986年、台湾、台北一の繁華街モンガは商業地区として繁栄する裏で多くの極道組織が覇権争いを繰り広げ、抗争の絶えない街だった。ある日、この街に引っ越してきた高校生のモスキートと、モンガで一番の権力を持つ極道の親分の一人息子で校内勢力を仕切っているドラゴンが出会い、意気投合した彼らは青春の日々を謳歌するが…。Wiki

 

始まりはあたかも「ごくせん」のような不良少年たちの青春の日々に過ぎないのですが、このモンガの町の抱える事情はそんな少年たちを放っておいてはくれない。

かくして戯曲にもなれそうな悲劇が幕をあける。。。

 

そうそう、この映画でモンク役を演じていたイーサン・ルァンは、同じ監督の次作『軍中楽園』でも主演してた。こちらも見応えのある映画で見逃せない。

九月に降る風

©Film Mall

2008年、トム・リン監督、原題:九降風

あらすじ

1996年の夏、台湾の新竹市。高校3年生のイェンやタンら7人は、ポケベルで連絡をとり合っていつもつるみながら、何か騒動を起こしては教官室に呼び出される問題児グループだった。彼らの共通点は、時報イーグルスのスター打者、リャオ・ミンシュンの熱狂的なファンであったこと。不良グループ扱いされる7人を心配しブラスバンド部に入部させようとするペイシンや、イェンの恋人であるブラスバンド部のユンも入り乱れ、9人は複雑な人間関係へと突入してゆく。その一方で、世間では野球賭博に絡んだ時報イーグルスの八百長疑惑で激しく揺れていた。(Wikipedia)

マフィアなどは出てこず、他の2作と比べると抗争の色は薄い。

けれど眩しいまでの日々と、そこからの展開の予想を裏切ってくる感じは、間違いなく同じくくりにはいるでしょう。

 

Genaのノート   爆発する少年心:台湾の少年映画の系譜をたどる

制作年順に紹介しましたが、この映画は間違いなくある種の系譜を辿っていると思う。

まず主役になるのは、少年〜青年期の少年グループ。

 

眩しすぎて直視できないような青春のきらめきは、永遠のものではなく、やがてどうしてそうなってしまったの!?と言いたくなるほどの結末を迎える。。。

(ジャンルを読み間違えると衝撃大なのでお気をつけて。)

 

のほほんとした空気感で観ていると、そこからは想像もつかないような展開になるのが共通の落とし穴だと思う。

台湾のじっとりと暑い空気が、なにやら不穏なものを孕みだし、

#バイク  #ヤクザ  #女  #抗争相手

のキーワードで大爆発。

あれにはびっくりする。一体全体なぜ?なにがどうしたらそうなるの?

 

私が最初に観たのが『モンガに散る』だったから、その衝撃たるやだったのですが、

他2作にも出会う中で、決してこの作品が突飛なものではないんじゃないかということに徐々に気が付き始めた。

『牯嶺街少年殺人事件』を原点とする映画史の流れがあるのではないか。

作品をいくつか観直して、やはりこの手の爆発する少年心は、確実に引き継がれているなと確信した。

今回はちょっとそれをまとめたくてブログを書いてみた。

 

台湾人の友人は「台湾はのんびりした雰囲気の背後に、ある種の緊張感を抱えている」と教えてくれた。

特徴的な地理による歴史的な経緯、そして現状を問い続ける活気のある国内の雰囲気による緊張感だと。

きっと台湾人にしかその感覚はわからないのではないかと思う。

だからそこに気が付かない外国人は、この手の映画を観て意表を付かれるのではないかと思う。

私も、現代の台湾を外からのイメージだけで見ていたのだなぁということに気が付いた。

うう〜ん、アジア映画ってめっちゃ面白い!!奥が深い!!

 


台湾映画の魅力は、こちらが期待するほどドラマティックではなく、ストーリーに余白があるところだと思ってる。

激しい展開が多い作品でも、本筋とは関係のない描写がたっぷりあったりとか、どこかに余裕を感じる。

時間がゆっくり流れるところに台湾の美学、芸術性も感じられる。

書いてたらまた台湾に行きたくなってきた!っていうか住みたい!

#我喜歡台灣電影

#我想住在台灣