抜毛症

抜毛症のわたしのボディポジティブジャーニー

こんにちは!Genaです。
まとまった時間を作ってブログを書くのはとても久しぶりな気がする。

でも最近、思わず文章にせずにはいられないような幸せなことがあったので、記録に残しておきたい。

なぜなら先日、コスモポリタンジャパンさんに声をかけていただき、ボディポジティブの企画に参加させていただいたから!!(リンクは記事の最後に)

 

これまでの経緯

本題に入る前に、私の活動についてちょっとだけ説明を。

私は17年間自分の髪を抜き続けてきて、それを人に知られることは私の最大のタブーだった。
誰にも、どんなに親しい友だちにも打ち明けられなかった。

そもそも抜毛症であることをずっとどこかで否定していて、それを受け入れられたのがようやくカウンセリングにたどり着いた3年前のこと。

「自分は抜毛症なんかではない。病気ではない」という強い気持ちが、その時点で「やっぱり私は抜毛症だった。」へと変わった。

そしてカウンセリングに通う中で次第に「抜毛は癖なんかではなく、こうなった原因がある」と考えるようになった。
その原因を探して、少しづつ考えが深まった。この時間を経れたことは本当に助けになった。

そのときにふと疑問に思ったのは、「抜毛症は自己責任なんだろうか」ということ。
今までは一切そんなことを考えたことはなかった。


自己免疫疾患でもないし、自分の手で健康な髪を引き抜いている時点で、直接的な原因ははっきりしている。
全部自分だけのせいだと思っていたし、家族もそう言った。

でも本当に自己責任なのだろうか。100%自分が悪いの?

この疑問を持てたのはとても健全なことだったと思う。
これをきっかけに、社会や家族の中で自分がどんな影響や扱いを受けてきたかを学ぶようになった。

 

そこが自分の身体を受け入れ始める旅の出発点だったのだと思う。

私はこの旅のことを「セルフラブジャーニー」と呼びたい。

 

ボディポジティブとは

※ちょっと余談だけど私が憧れているボディポジティブとはどんなものなのかについて

スーパーモデルやフォトショップされた痩せ型のモデルを美の基準とせず、ありのままの自分の身体を愛するという考え方。SNSで欧米系の人々を中心に支持を集めている。

もともとはプラスサイズの人々が多く発信していたけれど、ボディダイバーシティ(多様性)とも合流して、その対象はどんどん広がりつつある。
例えば自分の肌について発信しているCottyとか。 https://www.instagram.com/skinnoshame/

 

ある日、インスタを見ていてふと思ったの。

抜毛症もボディポジティブの対象になりうるんじゃないかって。

その考えに大興奮して、そのときに自分の歩き出す方向を決めた気がする。

 

旅の軌跡

私のセルフラブジャーニーはゆっくりと始まっていた。

大きな流れで言ったらこういう感じ↓

 

  • カウンセリングでとうとう自分が抜毛症だと認めたこと
  • パートナーにもようやくカミングアウトして、受け止めてもらえたこと(これが初めてのカミングアウトだった)
  • お守りのタトゥーをいれたこと https://pieces-of-asia.com/trichotillomania9/
  • このブログで、文章で自分の経験を綴りはじめたこと。
       (思い出さないようにしていた過去を冷静に振り返るいい機会になった。)
  • 自分が抜毛症になった原因を突き止めるため、フェミニズムを含むたくさんの本を読んだこと
  • Instagramを開設して、恐る恐る自分の写真を投稿し始めたこと
  • 一度腹を据えて家族と向かい合ったこと
       (これについてはまた別の文章で書きたい。ものすごい消耗戦だった。)
  • プロの友人たちの手を借りて写真撮影をしたこと
       https://www.instagram.com/p/CMZlilzDSaP/?utm_source=ig_web_copy_link

 

書き出してみると結構いろんなことをやってきたんだよね。
死ぬほど痛かったこと、恥ずかしかったこと、落ち込んだりパニックになりそうだったこと。

そのどれもを、自分のことを受け入れたい一心で突撃してきた。

 

これは本当に本当に不思議な感覚なんだけど、少しずつ、自分が変わっていくのを感じている。

私は以前より落ち着いていて、自分のことをきちんと見つめられるようになった。
自分の心と身体が一緒にあるのを感じる。
充実感を感じることがとても増えて、平凡な生活を慈しむような気持ちにもなる。

こういう自分であることを続けるべきだと判断して、フルタイムの会社員もやめた。

そして現段階の自分でできることはやり尽くしたな、と思っていた矢先。

インスタのDMを受信した。

 

ある日の奇跡

私のインスタは半裸のタトゥーの写真をアップするとよく英語や中国語でナンパのDMがくる。
またかな?と思って覗くとそこには「コスモポリタンジャパン」の文字が!

新手のナンパか!?と錯乱しながら開くと、
なんとボディポジティブ座談会企画へのお誘いでした!!!!!

 

も〜びっくりしたのなんのって!!

嬉しかった!
嬉しかったけど私インスタのフォロワー50人ぐらいだよ?
たまにめっちゃ暗いこと投稿してるよ?
って思いながらも、でも即座にYESの返事を送った。

そこからはもう舞い上がって、一生懸命座談会に向けて準備した。

 

当日はこのご時世だしオンラインで集まって、ほかにも6人ぐらいの参加者がいた。

そしていよいよ開幕。編集部の方が順番に質問していくスタイルだったんだけど、他の人の話を聞けたのがとても良かった。
今回集まった女の子たちはみんな自分の身体に向き合っていて、思慮深くて、そして他者へも愛のある視線を向けている子たちだった。

一人ひとりの体験談をめちゃくちゃ共感しながら聞いたり、そういう視点があるのかと一歩進んだ考えを示してもらったり。
私も誰かにボディポジティブについて話を聞いてもらうのは初めてだったからとてもうれしくてたくさん喋った。

 

愛と知性あふれるその場にいられて、本当に幸せだと思った。
今までの社会生活で押し殺してきたことを、私たちは大事に拾い上げて、それを育てていこうとしてる。
私はこちら世界の住民でありたい、こちら側にきてよかったと心から思った。

記事はこちら▶
https://www.cosmopolitan.com/jp/trends/lifestyle/a36260856/body-positive/